1 路線バス2本で三重県北上
ここまでの道中は下記から↓
2022年6月7日
前回は和歌山県の新宮駅まできっぷを持たずに移動しましたがここからは三重県をひたすら北上します。ここまではモバイルSuicaで大阪から来たので三重県も行けるかと思います。
しかし三重県側の紀勢本線はICカードが使えません。鉄道で行くにはきっぷを買わなければなりませんが今回はきっぷを持たない旅なのでなんとかしてきっぷを持ちたくありません。どうしようか…
きっぷを持たなくても行く方法はありそれは三重交通のバス。11時30分の熊野市駅方面の路線バスで北上します。三重交通のバスは全線でICカードが使えるので現金を使うこともありません!(ただしチャージは1000円札のみで三重交通ICカードエミカ以外はバス車内でのチャージができず不足分は現金精算)
バスは新宮市内を出発、熊野川を渡って三重県にぴょーん!(バス旅風)
熊野市駅でもバスに乗り継げますが私は途中の芝園(しばぞの)バス停で途中下車してあるところへ向かいます。
歩いてくる途中にJR東海の紀勢本線をまたぎます。線路の上に電気を供給するための架線がないのでディーゼルカーが走ります。
しばらく歩くと三重交通の南紀営業所が見えてきました。ここから路線バスでさらに北上していきます。
バス停の名前は三交南紀で乗車するのは13時20分発の松阪駅行です。路線名は松阪熊野線で熊野古道ラインの愛称があります。三交南紀から松阪中央病院まで運行距離134.8kmで所要時間は4時間20分!運行距離は高速道路を通らない路線バスとしては本州第二位を誇ります。このバスに全線乗車したかったので途中でバス停を下りたのです。なお今回は時間の都合上松阪駅前までの路線バスに乗車。
となると本州第一位はどこの路線なのか、答えは奈良交通の「八木新宮特急」。このバスは奈良県の大和八木駅から五條市、十津川村、熊野本宮大社を経由して終点の新宮駅まで結びます。運行距離は166.8kmで所要時間は6時間20分と日本一の路線バスでもあるのです。本州第一位、第二位の路線バスが同じ紀伊半島とは驚きました。私は2018年に八木新宮特急に乗車しましたが山間部なのでカーブがすごく尻が痛くなりました。ちなみにこのバスは途中3回合計40分程度の休憩がありますが運転士は最初から最後まで一人!日本一の路線バスは運転士も日本一だと思いました。
気を取り直して松阪熊野線に乗車していきます。見た目は普通の路線バス。
車内はに入りましたが座席は少し豪華でこれなら長時間乗っても快適ですね。なお車内にはドリンクホルダーやフリーWi-Fiもあります。
熊野市内を出るとバスは峠の中を走るためカーブが連続します。
峠道でカーブがきついですが眺めは絶景。
峠道は少し落ち着き尾鷲市内を通過中。右側の建物は尾鷲市役所です。
14時45分ごろにバスは海山(みやま)バスセンターに停車しここでトイレ休憩をします。
バスセンターでは三交南紀行のバスも停車しており鉄道でいう行き違いがありました。
15時50分ごろに柏崎付近を通っていると大内山牛乳のイラストを発見。この牛乳は三重県の広い地域で生産されていて本所があるこの大紀町では牛乳をはじめとするいろんな製品が作られていていて学校給食にも使われています。
さらに北上していくと滝原宮前を通過。滝原宮は伊勢神宮内宮の別宮でその近くには道の駅木つつ木館があります。
道の駅奥伊勢おおだいで2回目のトイレ休憩。なお途中遅れたため休憩が少し短い10分になりました。16時26分にバスは出発。ここから徐々にお客さまが増えていきました。
乗車時間はすでに3時間半を超えたところで多気町を通っていると次は「VISON(ヴィソン)」の案内。外を見てみると広大な土地にショッピングエリアや飲食店、農園、写真のようなしゃれたホテルなどがあるようです。
出発から4時間40分、バスは終点の松阪駅に20分遅れで到着しました。ちなみにバスは始発から運転士一人で通しの運転でした。お疲れさまです!
2 伊勢志摩の景色、グルメは最高
本日泊まるのは松阪駅西口から近いホテルジャストイン。ちなみに朝食とビジネスホテルでは珍しく夕食も一緒についてます。チェックインしたあとはすぐさまコインランドリーで洗濯をします。
ホテルのプランにある夕食は「松坂牛物語」という駅弁で新竹商店が出しています。三重県のブランドである松阪牛を使っていて松阪牛の証明書もついています。加熱式駅弁を食べるのは初めてで弁当箱のひもをひっぱると温まってきて少し驚き!駅弁は冷めても美味しいと言われる中でできたてのような温かさが伝わりました。
8分ほど加熱して駅弁オープン!たれのしみ込んだ松阪牛の香ばしい香りがきました。柔らかく脂が少し乗ってました。
付け合わせのコショウをかけるとまた違った味になります!
駅弁を見事に完食。なお加熱式駅弁の中身は酸化カルシウムと水が入っていてひもを引っ張ると水の袋が破れて酸化カルシウムと反応して蒸気が発生して弁当が温まることを知りました。
2022年6月8日
おはようございます。松阪市内は快晴!前日21時ごろに寝たので気持ちよく起きれました。
ホテルの朝食はパンとゆで卵とスープが自由に食べられます。クロワッサンは焼き立てでサクサク。あんこを使ったパンもありました。
ホテルをチェックアウトして行動開始、6時54分発の急行鳥羽行きに乗車。
到着したのは宇治山田駅。1931年に開業ししゃれた駅舎が目を引きます。この中には貴賓室があり伊勢神宮を参拝するときに皇族や首相が利用します。
駅舎をゆっくり見学した後は前日も乗車した三重交通の路線バスで内宮前へ向かいます。なおカラーリングは1961年まで運行されていた路面電車三重交通神都線をイメージしています。なおバスの名前も神都バス。
この後は志摩方面に向かいますが時間があるのでお伊勢参り。写真を撮るのを忘れるほど荘厳な雰囲気でした。(正宮は撮影禁止)
早朝なのでおかげ横丁もご覧の通り静かでした。
伊勢と言えば赤福なので2個入りを購入して五十鈴川の河原でせせらぎを聞きながら食べます。いい天気だし静かだし赤福も甘く最高のお伊勢参りでした!
なお今回は2度目のお伊勢参りで前回は伊勢市駅から写真ような連接バスに乗車しました。なお帰りは名古屋まで快適なしまかぜを利用しました。
ここから志摩方面へ向かうので近くにある浦田町というバス停から9時10分発の御座港行の路線バスに乗車します。
森林の深い伊勢道路を通っていきます。車の通りは少なくバスに乗ってるのも私一人でした。
磯部バスセンターに到着。奥に見えるのは三重交通の志摩営業所で路線バスがいっぱいいて同時にお客さまもいっぱい乗ってきて男一人の路線バスは地元の方たちの憩いの場に変身!
志摩の海を眺めながらゆうやけパール街道を西へと進んでいきます。道路の名前にパールとあるように伊勢志摩は真珠が名産で真珠の養殖に世界で初めて成功した地でもあります。
街道周辺には漁港が点在し、さらには海に潜る海女さんも志摩にはいます。
11時ごろに志摩の果て御座白浜に2時間近くバスに乗車して到着。
海水浴場が近くにあり透き通るような海!そこに並ぶ伊勢志摩の島々を合わせると本当に絶景で伊勢からバスで時間をかけて来たかいがありました。というよりここに行きたくて今回御座港に行先を決めました!
滞在時間20分で折り返しバスに乗車して途中の和具で下車してここで昼食。
近くにある「ひでちゃん」という和食屋でてこね寿司を食べました。マグロにたれがしみ込んでてそれが酢飯とよく合って最高でした。てこね寿司は漁師が魚をさばいてその場で混ぜ合わせたことから呼ばれるようになって三重の郷土料理の一つとなりました。ちなみにこの店は元志摩市長が経営してます。
昼食後は歩いてこちらの和具港までやってきました。ここからは船に乗船します。あご湾の定期船で賢島と和具の間を一日9往復して途中間崎島にも立ち寄ります。通勤通学の需要もあるからか定期券も発売されてます。
13時過ぎに乗船する船が賢島方面からやってきました。
船内できっぷを購入しました。今回はきっぷを持たない旅が基本なので本来はバスで戻るべきなのですが私としては同じ道を行くのはつまらないので今回はきっぷを買ってでも船で行くことにしましたしその方が今後の工程が楽になるのです。
船内は広々としていました。お客さまには郵便配達員も乗船していてました。
船はお客さまを乗せた後13時05分に出港して写真の志摩パールブリッジをくぐります。
美しい志摩の島々、間崎でも数名乗られて郵便配達員のかたはここで下船されました。
海の上にはところどころ真珠を養殖するためのいかだが浮いていました。出港して20分で賢島が近づいてきてきました。
賢島港に到着しました。今回はここできっぷを買って旅のコンセプトは崩れましたが志摩の美しい景色を見れたので乗れて正解でした。なお船内できっぷを買わなくても乗れる方法があります。それが・・・
伊勢・鳥羽・志摩スーパーパスポート“デジタルまわりゃんせ
こちらは近畿日本鉄道が発売してるデジタルきっぷでスマホで購入でき使用もスマホ一台。近鉄電車や伊勢志摩エリアのバス、あご湾定期船が乗り放題で提示することで色んな特典があります!近鉄名古屋発のみの発売ですがスマホだけで伊勢志摩をお得に回れるので東京方面から伊勢志摩へ行かれる方にとってはおすすめです!(特急券は別途購入、チケットレスがおすすめ)
3 日本一の私鉄の日本一
賢島駅に行って駅構内にある伊勢志摩サミットの記念館を見学。この伊勢志摩は2016年にサミットが開かれた地であり記念館の中にはサミットで使われた円卓、計画の概要や各市町村でのおもてなしについての展示がありました。
賢島駅にモバイルSuicaで入場。大阪と名古屋から来た観光特急しまかぜが停車していて清掃員の方が折り返しの準備中でした。
乗車するのは京都行の伊勢志摩ライナー。乗車時間は3時間で運行距離は195.2㎞とJR以外の私鉄では日本一の長さ!広大な路線網を持つ近鉄だからこそある長距離列車です。乗車時間が3時間なので少し豪華なデラックス席もありますが近鉄の座席は快適なので今回はあえて普通のレギュラーシートで終点まで乗ることにしました。
10分前に列車が入線してきました。
車内は伊勢志摩の海をイメージしたブルー調の座席が並んでました。賢島時点ではこの車両に一人でした。
賢島駅を発車して最初の停車駅は鵜方。ここは志摩スペイン村へは路線バスで行けます。
鳥羽水族館が右手に見えました。1200種類の展示生物は日本一の規模を誇ります。
朝お参りした伊勢神宮内宮最寄り駅の五十鈴川駅に到着。内宮へはここから3.4km、徒歩43分。
伊勢市駅でお客さまが一気に乗ってきました。
伊勢市を出て右手に見えるのは斎宮跡といって昔伊勢神宮の祭祀を行うために都から派遣された斎宮が執務をした場所だそうです。
伊勢中川駅を出発すると名古屋方面に行く名古屋線と分かれます。その名古屋線から線路が合流してきましたがこちらは短絡線で大阪と名古屋を結ぶ「ひのとり」を始めとする特急列車か通ります。ひのとりは今年の1月に乗車してきました。
列車は三重の山の中を最高時速130kmで駆け抜けていきます。トンネルも続いて中には5000m以上の長いトンネルもあります。
まもなく名張駅に到着します。
奈良県に入り大和八木駅を出発しますとここから京都方面向かうため90度方向転換。かなりマニアックな話になりますが大阪線から橿原線を連絡する「新ノ口連絡線」があります。ここは京都と伊勢志摩を結ぶ特急列車や臨時列車しか通ることがなく鉄道好きの私としては伊勢志摩ライナーの中で一番興奮したポイントでもあります!
近鉄の車庫が見えたところでまもなく大和西大寺が近づきます。大和西大寺駅は4方向(京都、大阪、奈良、橿原)から列車が往来するターミナルで平面で交わるので線路のポイントが複雑すぎる駅で有名です。
その線路がこちら。以前に訪問したときに撮影しましたがあまりに分岐が多すぎて目が追いつきませんでした。列車がひっきりなしに走っていて人の手でさばくのは大変だろうなと当時感じました。
伊勢志摩ライナーは京都府に入り丹波橋を出発、次はいよいよ終点の京都です。写真は竹田駅でここから京都市営地下鉄に直通します。
17時20分に終点の京都駅に到着しました。乗車時間は3時間でしたが近鉄の座席は快適でした。
4 紀伊半島一周のその後
その後は夕食を食べるために京都駅から17時29分の新快速に乗車してあるところへ向かいました。
19時過ぎに姫路駅に到着してここで夕食を食べます。食べる場所は駅のホーム上にあります。
それがまねきの「えきそば」。そばとは言うものの使っているのは中華麺でそばの味は全くせずつゆは関西風の薄味で癖になって飲み干せました。初めての姫路のえきそばは驚きでした。
時間があったので播但線に一駅だけ乗車。
翌日私は勤務日なので東京まで戻ります。なお今回は普段利用しないグリーン車を使ってみることにしました。スマートEXでの予約なのでモバイルSuicaでタッチして乗車。
新神戸駅でのぞみに乗り換えましたが最新型のN700Sで快適な座席でした。背もたれが倒れるのは普通ですが同時に座席が沈むような感覚があり驚きました!
車内もかなりきれいで明るかったです。停車駅が近づくと天井付近が明るくなって荷物棚に忘れ物をしないよう注意喚起してくれます。
新幹線車内ではアイスクリーム販売がありピスタチオ味を一個買いました。この味は一時期バニラを超える人気ぶりで最近復活したそうで私も気になってました。スゴイカタイですが味は絶品!グリーン車車内には専用のフリーペーパーもあって普通車とは全然違う世界が広がって刺激になり快適だったのでブログの記事を少し書き進めることもできました。。グリーン料金を払った価値はあります!
今回は紀伊半島を一周しましたが一部を除いてモバイルSuicaで交通機関の利用、買い物ができ、PayPayを積極的に使ったのでほぼスマホだけで旅ができました。社会人なり立ての2013年ごろは全て現金支払いで旅行中もきっぷを買ったりホテルで精算したり銀行に行ったり手間が多く大変でしたがそのころと比べると快適性がかなり向上し、日本中手軽にいろんなところに行けるようになったんだなと感じました。紀伊半島は特に海が近いこともあり魚好きの私としては魚料理がとてもおいしかったです。今回の旅は今までで一番快適な旅でした。しかしこうはいっても私は思うことがあります。
現金はあった方がいい
やはりキャッシュレス化が進んだとしてもまだまだ現金が必要なところもありますし何が起こるかわからないのが旅、キャッシュカードと一緒にお守り代わりで持っておくこともキャッシュレス派の私としては重要です!以上紀伊半島をほぼスマホだけで旅した私の記事を終わります。ご覧くださりありがとうございます。
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